80000系
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 2024年登場。野田線における車両の体質改善を図る目的で製造された通勤型車両である。東武の車両としては70000系についで近畿車輌で製造されている。車体はアルミ合金製で、それまで製造されていた60000系と同じく「フューチャーブルー」「ブライトグリーン」の帯を配している(一部車両の端部には水玉模様を配置)が、こちらは「先進性」を表現した多角的な前面形状となっており、灯具位置の違いもあって、より精悍な印象を受ける。本形式は将来的に持続可能な運行の継続を視野に、組成をそれまでの野田線車両から1両減らした5両編成となっている。また本形式は日本で2番目に、三菱電機が開発した車両推進システム「SynTRACS」が量産採用されている(日本初は福岡市営地下鉄4000系)。これはレアアースを用いずに高効率、高出力を実現した同期リラクタンスモーターとフルSiC素子のVVVFインバーターを組み合わせたもので、これにより使用電力は8000系から40%減、電動機出力は60000系の1.5倍超となっている。この車両推進システムの採用で、モーター数を低減しても60000系と同等の走行性能を有すことができたため、結果的に東武の鉄道ではほぼ前例がないMT比が2:3となっている(それまでの東武車はMT比1:1を基本としていた)。また車上バッテリーシステムも搭載され、回生ブレーキの電力をSIVを介してリチウムイオン電池に蓄電し補助電源とすることで、回生失効の防止や故障時の冗長性確保につなげている。またワンマン運転にも対応しており、製造当初からカメラ投影用のモニタ装置や車載カメラを備えている。主幹制御器は東武初となる左手操作式のワンハンドルマスコンハンドルが採用された。車内はオールロングシートで、「リビング」をテーマとしていることから、フローリング調の床や木目調となっている妻面が特徴である。座席は片持ち式バケットシートで、かつてモケットに採用されていた「らくだ色」を彷彿とさせる金茶色のモケット(優先席は青)が採用された。乗務員室背後の扉は天地方向に拡大され、子供にもつかみやすい取っ手が追加された他、柏方2両目の車端部にはフリースペースの他に近鉄8A系の「やさしば」のように向きを問わず着座できる「たのシート」を設置する等、総じて子供連れの利用者に配慮された内装に仕上がっている。車内案内表示器は扉鴨居部への千鳥配置となったが2画面の液晶表示器となっている。80000系は2025年3月から営業運転を開始した。今後は5連25本が製造される予定で、60000系以外の既存車両を一掃する予定となっている。なお、本系列の増備と併せて60000系の5両化も行われることになり、脱車した1両は改造の上80000系に編入されることとなっている。そのため、純然たる新造車のみで組成される編成は5連7本となり、残りの18本は4両のみ新造され、60000系改造車を組み込んだ編成となる。また、一部の編成には車上モニタリングシステム「みまモニ」を搭載し、営業運転を行いながら線路、架線、電気設備等のリアルタイム検測が可能となっている。

 2025,03,23 豊四季


2025/03/23