ナロ80形
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 1980年登場。貸切需要等に応えるために造られたお座敷客車である。一見すると旧型客車にも見えるが、元は西武鉄道の通勤型電車であり、501系と312系の中間付随車が種車となっている。譲渡にあたっては、元々の乗降扉を埋めて両側にデッキと乗降扉を新設、更に内装を全撤去の上で車内を畳敷きにし、和風の内装にするなど大規模な改造がなされている。尚、全畳敷きではなく車内には通路も設けられている。またナロ801の車端部にはカウンターが設けられ、新たに換気扇も取り付けられている。尚、冷房装置は搭載されていない。1980年のナロ801竣工の後、1986年にナロ802が新たに改造されている。尚、ナロ802の種車は西武312系であるが、元々大井川鐵道のクロスシート車として既に使用されていたサハ1426号車を最改造した格好になっている。この2両では通風器の形状が異なっており、ナロ801がガーランド型ベンチレーターであるのに対しナロ802はグローブ型ベンチレーターとなっている。現在も2両体制であり、定期運用は持たないものの「かわね路号」の増結やイベント列車に使用されている。尚、台車は1995年以降に2両とも換装されており、名鉄3880系(元東急デハ3700形)を出自とするものになっている。

 2009,03,21 新金谷


■Variation
 1986年に追加改造されたナロ802号車。こちらはグローブ型ベンチレーターが搭載されている。また、ウィンドシル・ウィンドヘッダーが存置されており、その点でもノーシル・ノーヘッダーとなっているナロ801号車とは異なる。

 2015,09,22 新金谷