21000系
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 1994年登場。老朽化し、かつ非冷房車であった元名鉄車を置き換える為に南海電鉄より譲渡を受けた車両である。元は1958年より製造開始された南海電鉄の21001系であり、平地での高速走行と山岳地帯での安定走行を実現した事から「ズームカー」の愛称が付けられ難波〜極楽橋間の所謂「大運転」を中心に運用されてきた。21001系は後年に大半がロングシートとなっていたが、大井川鐵道にはその中でもセミクロスシートで製造されそのまま存置されていた最初期車両のみ譲渡されている。譲渡に際してはパンタグラフの一部撤去やATSの換装、更にワンマン運転用の装置が取り付けられたが、その他は基本的に南海時代のままである。また元々山岳地帯で使用されていた車両であることから勾配の多い大井川本線の路線事情と合致しており、それ故下周りも変化は殆どない。車内は前述のとおりセミクロスシートだが、転換クロスシートとロングシートの組み合わせとなっており、特徴的だった窓上の間接照明もそのまま残っている等、殆どその原形を留めていると言える。当初はトップナンバー編成のみ譲渡されていたが1997年には更に1本が譲渡され、現在は2連2本の陣容となっている。尚、第1編成は譲渡前には塗装が変更されていたが(ラピートの運行開始に際しての試験塗装)、譲渡に際してはわざわざ南海の旧標準塗装に塗り戻されている。現在は16000系と並んで本数が多い車両であり、大井川本線における主力車両の一つとして使用されている。

 2014,01,25 千 頭