SKR300形
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 1995年登場。信楽高原鐵道では1991年の衝突事故の後、SKR205号車を導入して車両不足を凌いでいたが、しばらくは事故前の4両体制から1両減の3両体制であった。車両数を4両体制に戻す目的で製造された車両がSKR300形で、信楽高原鐵道では初の新形式である。衝突事故を契機として成立した安全推進会議における提言を盛り込んだ車両となっており、衝突対策として前面にオイルバンパーを備えている点が最大の特徴となっている。デザインはのと鉄道に導入されたNT100形をベースとしており、前面窓はパノラミックウィンドウとなり、側窓も通常のユニット窓に改められている。なお、前照灯は尾灯と一体化した角形のもののみで、貫通扉上には設けられていない。同車に類似した形状の車両は後に他の第3セクター鉄道にも順次導入されており、その系譜を築いた車両ということもできる。なお、外装は当初より白を基調にライトグリーンの帯が配されたものになっている。機関出力自体はSKR200形と同じく250PSとなっている。また制動方式はSKR200形と同一であることから、SKR200形との併結も可能となっている。車内はセミクロスシートとなっており、扉付近には信楽高原鐵道の車両では初めて車椅子スペースが設けられている他、ドアチャイムも標準装備されている。SKR300形は1両のみの陣容で、製造以来既存のSKR200形や後継のSKR310形と共に活躍してきた。20年に渡り信楽高原鐵道に在籍していたが、SKR400形の導入に伴い置き換えの対象となり、同車より古いSKR205号車よりも早く2015年10月に廃車された。一時期は写真のようなラッピングが施されていたが、最後は旧来の塗装に戻り引退となった。なお、同車は引退後紀州鉄道に無償譲渡されており、社章等を除いてほぼそのままの姿でキテツ1形の置き換え車両として使用を開始している。

 2015,02,07 信 楽
2016/10/13