ホキ10形
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 ホキ10形は1985年から製造が開始されたバラスト輸送用のホッパ車である。国鉄に在籍していたホキ800形と同型であるが、自社彦根工場で製造されている。ホキ800形と異なり車体の大半は黄色く塗装されている他、側面に補強材が追加されている。また、一部にはセキ1形(セメント原石輸送車)からの発生品が流用されている。1985年に2両、1986年に1両製作され、3両の陣容となった。普段は彦根駅構内に留置されているが、バラスト輸送時はまず五箇荘駅から延びる側線まで移送のうえ同地でバラストを積載し、必要な個所に輸送される。当初はED31形の牽引でバラスト輸送が行われていたが、機関車の老朽化や運転可能な人員の減少もあり、220形の牽引による形態に移行した。220形は電気指令式ブレーキを採用しているため、本形式も先立つ形で2006年にブレーキ方式の改造が施され、電気指令式ブレーキに対応した。ただし、改造時点ではED31形による牽引が継続していたため、コックを切り替えることにより従来の自動空気ブレーキでの作動も可能である。この改造は3両とも施されたが、牽引車両変更後は専ら2両体制でバラスト輸送が行われるようになり、2019年初頭に余剰気味となっていたホキ12が廃車解体されたため、現在は2両の陣容となっている。前述のとおり、通常時は彦根駅構内に留置されている。

 2019,07,15 彦 根


2021/02/11