ワフ101形
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 ワフ101形は、1969年の西武秩父線開業に伴い、新たに新設された東横瀬(三菱セメント横瀬工場)を発着するセメント輸送列車用の緩急車として配備された有蓋緩急車である。新造ではなく、鉄側有蓋車のスム101形を種車にとしており、車体の半分近くを車掌室とデッキに改めている。車体形状は国鉄の緩急有蓋車に類似しているが、側窓は汎用的なアルミサッシとなっている他、仕切り扉と隣接する妻窓は黒Hゴムで固定されていた。更にデッキ部の柱が両端にしかなく、この点は西武鉄道独自の特徴といえる。なお、本形式への改造は西武所沢車両工場で行われている。西武鉄道では既に同様の有蓋緩急車としてワフ1形を1966年から配備していたが、こちらはワフ1形よりも車長が長く、更にワフ1形と異なり国鉄への直通に対応していた。登場当初は青一色の塗装を纏っていたが、その塗装のままセメント貨車ごと国鉄線に乗り入れており、その点でも目立つ存在と言えた。なお、本形式の荷室部分の荷重は1tと一般的な有蓋緩急車に比べて小さく、どちらかといえば車掌車としての位置づけが大きい貨車であった。ワフ101形は7両の陣容で、前述のとおり国鉄に直通する貨物列車に連結され、当初は池袋や国分寺、武蔵野線開業後は新秋津からそれぞれ国鉄線に乗り入れ、同じ三菱セメントのサービスステーションを有する隅田川、南橋本、南甲府にも足を延ばした。前述のとおり当初は青色に塗装されていたが、後年は一般的な緩急有蓋車と同じく黒色に塗装されている。1985年のダイヤ改正で国鉄への車掌車連結が廃止されることに伴い西武線内のみでの使用となり、西武線内でも1989年11月を以て緩急車連結がなくなったことで全車ともお役御免となった。このうちワフ105号車が現在も横瀬車両基地内に他の機関車等と一緒に保存されており、往時の貨物輸送をしのぶことができる。

 2013,10,06 横瀬車両基地


2026/02/08