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スム201形は袋詰めセメントや生石灰を輸送する目的で1960年から製造が開始された、15t積みの鉄側有蓋車である。国鉄が1953年から製造していた鉄製有蓋車テム100形の同型車で、車体形状は同形式に酷似しているが、こちらは妻面に通風器を3か所備えており、外観上の特徴となっている。なお、こちらの製造は全て西武所沢車両工場である。国鉄テム100形と同様、当時の走り装置は1段リンク式で、最高時速は65km/hに抑えられていた。スム201形は1962年までに45両が製造され、同年からは国鉄テム300形同様に当初から走り装置が2段リンク式となり、最高時速75km/hに向上したスム301形の製造に移行したが、本形式とスム301形のいずれも国鉄直通に対応しており、識別のために車番表記の箇所に二重白線が引かれていた。1968年10月のダイヤ改正で国鉄の貨物列車の殆どで最高時速が75km/hに引き上げられることにあわせ、本形式も半数近い20両で走り装置が2段リンク化され、最高時速が75km/hに引き上げられている。なお、本形式の元となった国鉄テム100形は同様の改造を受けた後テム300形へ編入されたが、こちらは改造後も元の形式を維持していた。前述のとおり袋詰めセメントや生石灰の輸送に用いられ、国鉄にも直通した車両だが、貨物輸送全体の衰退を受け、西武鉄道の貨物輸送全廃よりも前に本線上からその姿を消している。スム201号車が現在も横瀬車両基地内に他の機関車等と一緒に保存されており、往時の貨物輸送をしのぶことができる。
2013,10,06 横瀬車両基地 |