240形
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 240形は1936年に製造された単車である150形等の廃車発生品を流用し、新造した全金属製の車体及び台車と組み合わせたボギー車両であり、1960年に登場した。既に製造されていた210形等と同じく地元の鉄工組合により製造された全金属製車体を有し、その形状は210形等と非常に似通っている。釣り掛け駆動方式である点も共通しているが、こちらの制御方式は当初より間接非自動制御方式となっている。240形は同年中に8両が製造されたが、機器流用の種車となった150形は8両が残っていたうち2両が事業用に転用されたことから、2両分は同車発生品ではなく同型のストックが流用されている。1970年に1両が事故廃車されており、以降は7両の陣容となった。残る7両は路線廃止等規模が縮小する中でも全車現存し、1969年のワンマン化改造、更には1978年以降と1991年以降に行われた2度の車体更新により現在のスタイルが確立した。同様の更新を経ている210形や220形とは異なり、全車とも尾灯が左右配置となった他、尾灯の位置は前照灯のすぐ真横となった。2020年までの7両という陣容は現在の札幌市電では最も両数が多く、製造から半世紀を超えてなお主力車両として活躍している。尚、2015年の市電環状化を控え、残存車は行き先表示器が順次LED化された。また現在は更に車体改修を施された車両も存在し、施行車は集電装置がシングルアームパンタグラフに換装されている。ただし後継の単車である1100形が順次投入されることに伴い、2020年からは廃車が発生している。

 2014,03,08 電車事業所前


■Variation
 全面ラッピングが施されている244号車。札幌市電で最多両数の同形式ゆえ、ラッピングを纏う車両も多い。

 2014,03,09 中央区役所前
 行き先表示器がLED化された243号車。2015年12月の市電ループ化を前に、同年中に全ての240形で行き先表示器のLED化が行われている。環状運転時の表示は外回り・内回りの囲い文字と「循環」の併記となる。

 2016,01,09 電車事業所前

2020/12/29