100A系
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 1991年登場。輸送力増強及びニュートラム開業時から使用されていた100系の置き換えを目的に導入された車両であり、全ての編成が新潟鐵工所にて製造されている。広義の100系3次車以降という位置づけであり、走行機器類は開業時から使用されていた100系に準じ、車両番号も100系の続き番号から振られている。車体は100系が鋼製車体かつ左右対称のデザインであったのに対し、こちらは新20系と同様の軽量ステンレス製車体が採用されており、前面は貫通扉が正面右側にオフセットされた左右非対称のデザインとなった。前照灯・尾灯の位置も100系とは全く異なっており、文字通りフルモデルチェンジされた車両といえる。走行機器類は100系のものを踏襲しており、制御方式はサイリスタレオナード方式が採用されている。車内は乗務員スペース部分を除いてロングシートとなっている。袖仕切りの形状は新20系のものに近く、内側にモケットが貼られている。また座席のモケットも100系とは異なるものが採用されている。なお、1994年製の第19編成以降は側扉に複層ガラスが採用された他、妻面に車内案内表示器が新設されている。100A系は1996年までに4連15本が製造され、その時点で100系の1次車を全て置き換えた。なお、1995年製の車両では大阪港トランスポートシステム開業を見据え、同社譲渡を見越して意図的に車両番号が飛ばされた編成が存在したが(この影響で30番は欠番となっている)、後述の車両新造で対応したため譲渡はされていない。1997年に大阪港トランスポートシステムが開業した際には、100A系と同型ながら内外装のカラースキームが異なるOTS100系が3本落成し、大阪港トランスポートシステムの車両として営業運転を開始した(運用は共通)。更に2次車の置き換えで2001年度には更に3編成が増備され、本形式はOTS100系を含めて4連20本の陣容となった。OTS100系は2005年の大阪港トランスポートシステムの運営移管に伴い全車とも大阪市交通局の車両となり100A系に編入され、以降10年にわたりニュートラムは本形式の独擅場となった。2016年からは後継の200系が導入されたことに伴い置き換えが開始され、元OTS100系や2001年度製造車を含め、急速に廃車が進行した。大阪市交通局の民営化時点で残存していた車両についてはそのまま新会社に引き継がれたが、200系の台頭により更に置き換えは進み、2019年3月を以て全編成が運用を離脱した。

 2008,08,06 ポートタウン西


■Variation
 2001年に製造された第36編成。100系2次車の置き換えを目的に導入された編成であり、翌年2月に落成した第37編成の増備を以て本形式の新造は終了している。初期編成とは製造に10年ほどの開きがあるが、200系への置き換えは例外なく行われており、製造から20年に満たず廃車されている。

 2016,12,31 ポートタウン東
 1997年に開業した中ふ頭〜コスモスクエア間は、当初大阪港トランスポートシステムが営業を行っていた。この開業用に製造された車両は当初大阪港トランスポートの所有で、車両番号こそ100A系の続き番号であったが、形式がOTS100系と分けられており、内外装の配色が100A系とは異なっていた。2005年に路線運営が大阪市交通局に譲渡されることとなり、本車両も大阪市交通局にそのまま譲渡されたが、内外装はそのままとなっており、引き続き異彩を放った。このグループでは第34編成が唯一民営化後も継続使用され、最末期にあたる2019年まで使用された。

 2016,12,31 ポートタウン東