9000形
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 2016年登場。経年の進んだ5000形の置き換えを目的に導入された通勤型車両で、3000形以来11年振りの新形式車両である。全車とも川崎重工で製造されている。3000形と同じく全長19.5m3扉の軽量ステンレス製(前頭部は普通鋼製)車体だが、3000形に見られる前面の膨らみはなくなり、5000形等に近い形状となった(前面窓は左右ともパノラミックウィンドウとなっている)。前照灯と尾灯はLED灯が採用され、西鉄の既存車両とは異なり縦に配されている。外装としては既存車両に採用されている赤色を深化させた「ロイヤルレッド」をテーマカラーとして、前面及び側面に同色が配されている。種別・行き先表示については西鉄で初めてフルカラーLEDが採用され、4か国語での表記が可能となった。制御方式はVVVFインバーター制御方式で、西鉄では初めて制御装置・補助電源装置にSiCが採用されている。また、全編成とも機器類の故障に際してはモードの切り替えで安定走行が可能なように冗長性が確保されている。台車は引き続きボルスタレス台車が採用されているが、基礎ブレーキがユニットブレーキとなった他、滑走防止装置が取り付けられている。車内は片持ち式のロングシートで、掛け幅は西鉄では最大となる470oとなった。袖仕切りは大型化され、同時期に川崎重工で製造された東京地下鉄16000系や山陽6000系と同等のものが採用されている。西鉄で初めてLED照明やUVカットガラスが採用された他、床は中心に水の流れを模した柄が入っており、足の投げ出し防止が図られている。車内案内表示器は17インチLCDが各2基搭載された。9000形は2017年2月に営業運転を開始した。当初は3連と2連が各2本という陣容であったが、以降も増備が進んでいる。このとおり2連と3連の編成が存在し、それらを組み合わせて最長7連を組み、置き換える5000形と同様のフレキシブルな運用が可能となっている。

 2018,11,25 西鉄小郡