3000形
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 2005年登場。老朽化が進んでいた本線系統の600形・700形と元特急車両の2000形を置き換えるべく製造された車両で、現在の西日本鉄道では最新型の車両である。それまでの西鉄車両は普通鋼製であったが、本系列では初めて軽量ステンレス製の車体が採用され、青・オレンジ・赤の3色のラインが配されている。3000形では従来のステンレス車両に見られるスポット溶接ではなくレーザー溶接が日本の車両では初めて採用されており、これにより溶接痕があまり残らずすっきりとした外板に仕上がっている。前面のみは普通鋼で製造されており、連結時には通行可能な貫通扉を備えていながら丸みのある半流線型のデザインとなっている。制御方式は7050形に続いてIGBT-VVVFインバーター制御方式が採用されており、万一の故障時に備えて従来車に比べて冗長性が確保されている。尚、集電装置には西鉄ではじめてシングルアームパンタグラフが採用された。本系列は転換クロスシートの2000形を置き換え主に急行に使用されることが想定されたことから、3扉ながら当初より車内は扉間転換クロスシート、車端部ロングシートのセミクロスシートとなっている。車内案内表示器として初期車は扉鴨居部にLED表示器を設置していたが、第1編成で液晶表示器も試作され、後期車ではLED表示器を廃した代わりに車端上部に液晶表示器が取り付けられている(尚、初期車にも後付で設置されている)。本系列は異なる両数の編成が製造されている点も特徴の一つであり、2連・3連・5連の編成の組み合わせ次第で最長8両の編成を組むことが可能となっている。尚、組成する両数によっては機器類の配置が異なっている。現在では2連5本、3連4本、5連4本が在籍しており、日中は5連で急行、ラッシュ時は7連で特急や急行に使用される等、幅広く使用されている。同車は置き換えた2000形以来となるローレル賞を2007年に受賞しており、名実ともに2000形の後継車両と言えるべき存在となっている。

 2013,03,18 大 橋


■Variation
 5連を組む3000形。当初は2連と3連が中心に製造されていたため、5連を組む編成の製造は2009年より開始されている。

 2013,03,19 西鉄久留米
 2017年7月より8000形を代替とする形で柳川向け観光列車「水都」としてラッピングの施された3017F・3018F。デザインテーマは8000形時代から続く「柳川の四季」を踏襲しつつ、全車両に漆黒色が取り入れられ、柳川の武家文化が表現されている。このうち、大牟田方の3018号車は「菊の節句」をイメージした木蘭色を基調としている。

 2018,11,25 大 橋
 「水都」編成の福岡方先頭車は、「柳川まり」をイメージした臙脂色基調となっている。なお、天神大牟田線の特急は2017年8月のダイヤ改正より大橋駅に停車するようになった。

 2018,11,25 大 橋
 3010編成は、2017年9月より8000形に変わり、大宰府向け観光列車「旅人」としてラッピング等が施された。外装は8000形のものから一新され、大宰府の名所や四季が絵巻風に描かれている。なお、同編成により8000形最後の1編成が定期運用を離脱している。

 2018,11,25 西鉄二日市