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1957年登場。戦前に製造された木造車両を置き換える為に製造された、実に29年ぶりとなる新型車両である。当時東京や大阪を中心に日本の大都市圏の路面電車において高性能車が導入され始めていたことから当形式もそれにならい、全金属車体及びカルダン駆動を採用した当時としては非常にハイスペックな車両となった。車両デザインは大阪市電3001形と南海11001系後期車を折衷した独特なもので、車体はオレンジを基調として下部に雲が描かれたことから「雲電車」の愛称が付けられ好評を博した。性能面では、路面電車では初採用となった空気バネ台車や電空併用ブレーキ、多段式総括制御方式など、当時の最新技術がふんだんに使用されておりこの車両に対する当時の南海電鉄の意気込みが伺える。尚、通常PCCカーは直角カルダン駆動方式を採用する事が多かったが、こちらは平行カルダン駆動方式を採用している。高性能ゆえに非常に高価な車両だったこともあり5両しか新製されず、その後の増備は同形ながら主要機器類を発生品から流用した351形へと移行した。1976年にワンマン化、1985年には阪堺電気軌道の車両として初めて冷房化もなされており、1987年の701形登場まではまさに花形車両であった。尚、冷房化と同時に運転上取り扱いが困難であった電気ブレーキについては取り外されている。2017年には全車とも製造から60年を迎えたが、行き先表示器のLED化やICカードリーダーの増設、補助ステップの設置などの変遷を経つつ現在も5両とも全て在籍しており、路面電車における黎明期の高性能車、所謂「和製PCCカー」最後の生き残りとして活躍している。 2008,03,14 住 吉 |
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