3000系
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 泉北高速鉄道では2012年のダイヤ改正で運用数見直しが行われた結果、3000系14両が余剰となった。折しも南海電鉄では本線の7000系置き換えが急務となっており、この余剰となった3000系を7000系置き換えに活用することとなり、千代田工場での改造を経てこの南海3000系という形式が誕生した。元々泉北高速の3000系は高野線で使用されている6200系をベースとしており、外観・性能もほぼ同一となっているが、こちらはセミステンレス製となっているのが差異である。譲渡に際しての内訳は4連3本・2連1本となっているが、このうち2連は泉北高速鉄道時代に先頭車化改造が行われたものであり、前面の印象が異なっている。南海電鉄ではこれを8連と6連に分けて2本に組成しており、このうち6連を組む編成は固定編成化がなされた。譲渡に際しては塗装を南海仕様に変更し、前面の車番表記を貫通扉中央にする等の変化が生じたが、車番は泉北高速鉄道時代から変化はなく、下回りや内装面も含めて殆ど変わりはない。3000系は2013年5月に最初の編成が出場した後、同年9月より南海線にて営業運転を開始した。基本的に運用の制限はないため、関西空港や和歌山港にも乗り入れる機会があり、他車に伍して使用されている。基本的な設計が同一とは言え、準大手私鉄の車両が大手私鉄に譲渡されるという事例は非常に稀であり、その点貴重な車両と言っても過言ではない。尚、3000系は4両編成の場合補助電源装置が1基のみとなっているために、4両編成単独で運用されることはない。

 2014,09,14 泉大津


■Variation
 先頭車化改造を受けた車両は50番台に区分されている。オリジナルの前面と異なり、この前面で南海のラインが配されている車両は同車が唯一である。同車は和歌山市方に連結されており、中間に連結されている車両は運転台こそ存置されているものの無線撤去・方向幕使用停止・転落防止用幌の新設などの措置が取られているため先頭に出ることはなくなっている。

 2014,09,14 泉大津