1350形
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 1960年登場。同年に開催された熊本国体にあわせ、輸送力向上を目的に製造された車両である。登場当初は350形という形式となっており、従来車両に比べると番号が飛んでいるが、これは製造された年号である昭和「35」年からとられている。以降の熊本市電の新造車は西暦ながら製造当時の年が形式に反映されており、350形はその先駆けということができる。車体はノーシルノーヘッダーとなっており、基本的には200形(現在の1200形)に準じており、その違いは一部窓形状等のわずかな点に留まっている。同車は東洋工機にて6両が製造されたが、以降の増備はない。熊本市電では同車を最後に交通局発注の新造車両が一旦途絶えており、しばらくは大阪市電からの譲受車で車両増備を行うこととなった。これにより、1080形より続くスタイルを有す車両は以降製造されず、新造車自体も1982年の8200形まで22年もの間途絶えることとなった。また、抵抗制御方式・釣り掛け駆動方式を採用した完全新製車も同車が最後となっている。350形は1967年のワンマン化改造に伴い1350形へと改番され、その後1979年の冷房化を経て現在に至るまで6両とも現役で使用されている。

 2013,03,17 上熊本駅前


■Variation
 不動産会社の広告ラッピングが施された1351号車。同形式に限らず、熊本市電の単車は全面広告を纏う車両が多く存在する。

 2013,03,17 市立体育館前