1060形
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 元々は1951年に広瀬車両で製造された160形であり、同年中に3両が製造された。前年に製造された150形(後の1050形)の増備車であり、いずれも全長12.8m、3つ扉の半鋼製車体という構造であった。なお、それまで製造されていた130形は中扉が両開きであったが、こちらは全て片開き扉となっている。登場時の塗装はクリームと青のツートンカラーであり、前照灯・尾灯とも1灯配置となっていた。ワンマン運転への対応は1969年に行われており、併せて後ろ扉が埋められ、1080形以降と同じく前・中扉配置となり、形式も1060形へ改められている。ワンマン化により灯具配置等は1350形までのワンマン運転対応車と同じものに換装されているが、こちらは前面がすぼまった形状のため、やや細身の印象となっている。この時点で塗装はクリーム地に紺色の帯を巻いたものとなったが、後に紺帯は緑帯に改められている。1978年から始まった冷房・暖房装置の設置に際しては1063号車のみ対象として選ばれ、1980年に施工された。冷暖房装置の設置対象外とされた2両及び1050形は1988年までに廃車されており、この時点で1060形は1063号車のみが残り、併せて熊本市電では最古参の存在となった。最古参となってから既に30年以上経過する現在もなおその姿をとどめており、かつ唯一ワンマン化当時の塗装であるクリーム地に紺色の帯を巻いた姿を堅持している。1080形と同じく基本的にはラッシュ時を中心に使用されているが、他車に伍しての活躍が今もなお続いている。なお、広瀬車輌は1952年に解散しており、1060形は広瀬車輌の最末期に製造されている車両であると共に、国内で継続使用されている車両としては唯一といえる存在で、貴重な車両である(なお、広瀬車両製の車両としては現在も元阪堺の205形1両がカナダのエドモントンで使用されている)。

 2018,11,25 熊本市交通局(大江車庫)