HSOR-100形
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 2004年の八代〜川内間の肥薩おれんじ鉄道への転換を受けて、前年より新潟トランシスにて製造された気動車である。肥薩おれんじ鉄道の区間はJR時代より交流電化がなされているが、交流電車は製造コストが高いことから、コスト削減の為に旅客車両に関しては気動車で運行することとなった(電化設備は貨物列車が使用しているためにそのまま存置されている)。新潟トランシスが第3セクター鉄道向けに開発している「NDC」シリーズの一つであり、天竜浜名湖鉄道のTH2100型や錦川鉄道のNT-3000形等と同形の18m級の車両となっている。車両性能も基本的にそれらの車両に順じており、出力330PSのエンジンを搭載するほか、電気指令式ブレーキや運転支援モニタ装置TICS等も備えられている。尚、マスコンは同系車としては初めて左手操作式のワンハンドルマスコンとなっている。車内はボックスシートとロングシートを組み合わせたセミクロスシートとなっており、車両によってモケットの色が青・赤・緑と異なるものとなっている。全車とも八代・熊本方に車いす対応のトイレを設けている他、貸し切り運用の際には座席前にテーブルを設置できるようになっている。尚、肥薩おれんじ鉄道では転換時にホーム嵩上げを行っていることから、気動車では珍しくステップレスとなっている。HSOR-100形は17両が製造され、イベント対応車のHSOR-150形共々2004年より営業運転を開始した。基本的に肥薩おれんじ鉄道線内の全列車に使用される他、川内方では更に南下して隈之城・土休日のみ鹿児島中央まで乗り入れる列車がある他、八代方では新八代や土休日のみ熊本まで乗り入れる快速も設定されている。尚、2013年にHSOR-114号車及び116号車が水戸岡鋭治氏のプロデュースで大幅な改造を受けており、観光食堂列車「おれんじ食堂」として装いを新たに同年3月より運転を開始している。

 2013,03,16 熊 本


■Variation
 肥薩おれんじ鉄道の標準塗装は、白を基調にオレンジ・緑・青の3色のラインを配したものであり、沿線のイメージカラーを現している。現在ではラッピングを施した車両や「おれんじ食堂」に改装された車両などがあるためこの塗装を纏う車両は減っている。

 2013,03,16 八 代