1000形
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 1981年登場。土佐電気鉄道の創立77周年記念及び輸送力向上を目的に、アルナ工機で製造された車両である。車体は同時期に製造された岡山電気軌道7000形等に準じた(ただしこちらの側扉は前部・中央部に設けられている)所謂「軽快電車」調の鋼製車体となっており、塗装こそ従来車に準じているものの、従来の土佐電気鉄道の車両とは一線を画すデザインとなっている。1000形は土佐電気鉄道の新造車両では初めて冷房装置が採用されており、大幅なサービスアップを実現している。車内はロングシート及び固定クロスシートを組み合わせたセミクロスシートとなっているが、クロスシートの採用は土佐電気鉄道では珍しく、現在は本車以外では外国電車と超低床車100形 に見られるのみである。車体は新造されているものの、台車及び主制御機は西鉄北方線で使用された連接車331形の廃車発生品が流用されており、直接制御・釣り掛け駆動方式と従来車とほぼ変わらない性能となっている。1000形は1981年中に2両が製造されており、同年12月より営業運転を開始している。今後も増備される計画があったものの、製造費がかさむこと、及び既存車両を冷房化することで冷房化率を上げる方針となったこともあり、1000形は以降増備されず、新造車も2000年に製造された2000形まで途絶えることとなった。他の車両とは異なるスタイルの異色の存在ではあるが、他車に混じって活躍が続いている。尚、戸袋窓は当初1枚窓であったものが後にHゴム固定の2枚窓に変更された他、登場時幕を採用していた行き先表示器は、2003年にLED式のものに換装されている等、徐々に後天的な変更もなされている。尚、土佐電気鉄道は2014年10月から高知県交通・土佐電ドリームサービスと合併して新会社「とさでん交通」となっており、同車も新会社の所属となっている。

 2013,12,30 はりまや橋


■Variation
 とさでん交通移管後の1000形。他車同様、とさでん交通のロゴマークが新たに貼り付けられている。

 2017,12,31 はりまや橋