1050形
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 1968年登場。輸送力の増強を目的として、既に製造されていた300系・1000系に連結できる増結車両として増備された車両で、1974年までに11両が製造された。車体は1000系に準じた両開き片側2扉で、増結車両として製造された車両のために片運転台ではあるが片側には簡易運転台を設置し、運転に走行な機器類を1両に集約したことにより単独での走行が可能となっている。また機器設置スペースの観点から補助電源装置には従来のMGに比べてスペースを取らないSIVが採用されている。これは同時期に製造された都営地下鉄6000形共々日本の鉄道車両では初めての採用となった。尚、以降に製造された車両とは異なり運用時における増解結は想定されておらず、あくまで運用離脱時の入れ替えを前提としている。それでも本車の登場により編成の自由度が増し、時間帯や需要の変動によって1両単位で編成を変えられるようになった。ただし1986年以降には順次1050形同士または1070形と2両固定編成を組むようになり、奇数号車の一部機器が撤去されたことで単独走行はできなくなった。1990年代に入ってもラッシュ時等では大いに活躍したが、1995年以降は5000系に置き換えられて一挙に8両が廃車された。残る車両もワンマン化及び冷房化がなされなかったことからラッシュ時に残った5連運用でのみ使用されたが、この運用が2009年になくなると運用を離脱し、2010年までに全車廃車された。

 2008,03,07 鈴蘭台