1900系
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 1963年登場。本線の天満橋〜淀屋橋間延伸を控え、輸送力増強用に導入された特急型車両である。既に特急用車両には高性能車の1810系が導入されており、基本的な車体設計や走行機器面では1810系のそれを踏襲しているが、当時導入されていた2000系の車体設計も反映されており、車体構造は準張殻構造を採用。前面デザインもそれに準じたものとなった。台車は全て空気バネとなり乗り心地の向上にも寄与している。また本形式にはライト下にバンパーが取り付けられたのが特徴的であり、晩年に至るまで同車を象徴する存在となっている。製造当初の車内は転換クロスシートを基調に一部ロングシートを混ぜたものであり、例外なくテレビカーも設けられている(尚このテレビは白黒のものであるが大きさは従来車より大きくなっている)。1964年までに28両が新造された他、1810系で空気バネ台車を搭載していた17両が1900系に編入され、1900系全体としては45両の陣容となった。淀屋橋延伸開業という節目に登場し、京阪特急の花形的な存在ではあったが、1971年に3000系が登場すると同車は特急運用を離脱。一般車への格下げに際し、それまでの特急色から一般塗装に塗り替えられ、中間扉の増設も行われた。尚、増設された扉は片開きのものが多かったが、一部は両開き扉となっている。また車内はロングシートへと変更されている。その後1979年以降に昇圧対応工事が施行され、更に1986年以降に冷房化と車体更新がなされ、スタイルが変わっている。更新後は全て5連を組んで交野線・宇治線を始め本線でも使用され、21世紀に至るまで廃車なく推移してきた。しかし老朽化は隠せず、2002年以降10000系に置き換えられて段階的に運用を離脱して2006年以降は2編成10両のみの在籍になっていた。これも中之島線開業時に運用を離脱し、その活躍に終止符を打った。

 2008,08,05 京 橋


■Variation
 一般塗装の1900系。特急に使用されていた時期が10年足らずであるのに対し残りは全て一般車として使用されたため、この塗装の時期の方がはるかに長くなった。尚、上写真の特急色は引退を記念して塗りなおされたものである。

 2005,08,10 大和田★