20形
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 2002年登場。江ノ島電鉄創立100周年の記念と、非冷房のまま存置されていた初代500形の置き換えの双方を兼ねて製造された車両である。1997年に製造された10形をベースとしているが、こちらは短期間で2編成を製造したことから製造コストの削減が図られており、具体的には側窓が通常の四角いものへと変更され、更にスカートやモニター屋根風のカバーも廃されている。車内も木目調の部分が減少し、金具は通常のステンレス製のものに変更、また白熱灯を模した電球は採用されていないなど、レトロ調を残しつつより実用的にまとまっていると言えよう。尚、座席のモケットは通常座席が赤系、優先席が青系に変更されており、更にバケットシートが採用されている。また、10形では斜め方向に向いていた乗務員扉の位置が通常位置に修正されている。下回りも完全新製ではなく、初代500形の台車や電装品が流用されている。ただしLEDの行き先表示器やドアチャイム、転落防止用幌、ICレコーダーを使用した自動放送装置など、従来の車両にはなかった機軸・サービスも搭載されている。塗装は従来のものをベースとしているが金帯も配される等若干の変更があり、現在は1000形も20形に準じた塗装に改められている。2003年までに2連2本が製造されて、同数在籍していた初代500形を全て置き換えると同時に江ノ電の完全冷房化を達成した。現在は他車に混じり主力車両の一つとして活躍している。

 2008,09,02 江ノ島


■Variation
 20形の第1編成は2010年11月に江ノ電開業100周年を記念し、当時の木造車両を模した茶色い木目調の塗装が施された。内装も吊り革が茶色いものに、モケットは紫色になるなど、通常の塗装変更車以上に変更点が多くなっている。2013年現在も同一の塗装のままであり、数ある編成の中でも異彩を放つ編成の一つとなっている。

 2012,12,25 江ノ島