2110形
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 1991年登場。2100形に続き、JR九州鹿児島車両所で製作された車両である。車体は2100形に続く軽量構造の普通鋼製車体であり、大型一枚窓を配した前面、角型ライト(こちらの方が小型化している)等の基本的なデザインは踏襲しているが、2110形では前面に傾斜が付き、前面窓の左右に細い窓が設けられた。側窓は前扉後部を除いて全て大型化された他、側扉は前扉が2枚折り戸、中扉が4枚折り戸となり、2100形以上にヨーロピアン調のデザインとなった。制御方式には、鹿児島市電としては初めてGTO-VVVFインバーター制御方式が採用された。2100形に次いで全電気指令式ブレーキを採用したほか、電力回生ブレーキも備えており、より省エネが重視された車両となった。なお、主幹制御器は従来どおりのツーハンドルとなっている。車内は混雑に考慮しオールロングシートとなり、後に2100形もこれに追随している。この2110形は1991年中に3両が製造されたが、3両のいずれもが鹿児島市と姉妹都市になっている世界の都市を表現した特別塗装になっている。製造当初は2111号車がナポリ、2112号車がパース、2113号車が長沙の特別塗装となっていたが、2007年には他形式にも波及していた姉妹都市塗装を2110形に統一することになり、2111号車が鶴岡・大垣、2112号車がマイアミ・パース、2113号が長沙・ナポリに因んだ特別塗装に塗り替えられた。この経緯により、同型式は鹿児島市電の車両としては珍しく、全面広告や標準塗装を纏った車両が存在しない。現在も3両とも在籍しており、主力車両の一翼として活躍している。なお、集電装置は当初はZパンタグラフであったが、2008年以降シングルアームパンタグラフに換装された。

 2014,08,03 交通局前


■Variation
 2111号車は白とエメラルドグリーンを基調とした姿で、国内の山形県鶴岡市・岐阜県大垣市に因んでいる。

 2014,08,04 鹿児島中央駅前
 2112号車は青色を基調とした姿で、アメリカのマイアミとオーストラリアのパースに因んでいる。

 2018,11,25 鹿児島中央駅前