キハ38形
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 1986年登場。キハ35系の置き換えと冷房化に伴うサービスアップを目指して製造された通勤型気動車である。両開き3扉という構造こそはキハ35形と変わらないが、こちらは外吊り扉が配された他キハ37形に準じた車体となったことから、外観は大幅に変わっている。この車体こそ新製されているものの、台車や変速機といった機器類はキハ35形より流用されており、従来より性能が大きく向上しているわけではない。またコスト削減のために、冷房装置等はバス用の部品を改良したものが採用されている。車内はキハ35系に準じた造りになっており、トイレ横を除いて全てロングシートである。前述の通り冷房装置を搭載した他、寒冷地走行をにらんで半自動扉が採用されており、更にこの時期に製造された車両としては珍しく座席にバケットシートを採用している。1987年までにトイレつきの0番台が4両、トイレなしの1000番台が3両製造されて、当初は全車八高線に配された。しばらくは同線で他車に混じって使用されたが1996年の八王子〜高麗川間電化に伴い久留里線に転属。この際、半自動機構及び0番台のトイレは路線の実情から使用できないようになっていた。同線では最も両数が多い形式として主力車両としてほぼ全列車に使用されたが、下回りはキハ35系のものを流用している為老朽化が進んでおり、2012年11月を以て他の在来車と同様に定期運用を離脱し、全車ともキハE130形100番台へと置き換えられることになった。

 2005,04,06 東横田★