キハ100形Pokemon with you トレイン
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 Pokemon with you トレインは、東日本大震災で被災した東北地方に於いて観光面から復興支援と地域活性化を図る目的で導入された観光型車両である。改造種車は一ノ関運輸区に所属していたキハ100系のうち、排障器がパイプ状となっている量産先行車の2両(キハ100-1。キハ100-3)が改造種車となっている。このうち1両(キハ100-1)が「コミュニケーションシート車両」と称する定員46名の座席指定車両、もう1両(キハ100-3)が定員外のプレイルームとなっている。当初の外装デザインは、本系列の名前にもあるように「ポケモンはいつもキミといっしょ」をコンセプトとしたものとなり、青空と草原を背景に、多数のポケモンが描かれたデザインとなっている。車内はキハ100-1が全てボックスシートとなり、旧来ロングシートだった部分にはキハ100-3から発生したボックスシートが流用されている。当初は背ずりに様々なポケモンが描かれていた他、座席の通路側取っ手はモンスターボール状に加工されている。壁面は外装と同様ポケモンが描かれ、総じて「ポケモンと共に旅をする列車」と称するに相応しいものとなっている。キハ100-3は乗降口付近を除きカーペット敷きになっており、カーペット敷きの部分はプレイルームとなっている。各種ポケモンのぬいぐるみが置かれている他、当初は「森の中」をコンセプトにツリーのオブジェや材木を模したトンネル等が設置されていた。2017年の運行開始5周年を機に内外装のリニューアルが施され、「親子でピカチュウと楽しむ列車」をコンセプトとして、それまでの様々なポケモンと旅するイメージからピカチュウをイメージしたデザインに一新されている。これにより、内外装ともピカチュウをイメージした色に改められ、内外装ともピカチュウの色である黄色と茶色を主体としたデザインに改められた。モケット、カーテン類はピカチュウを模した図柄に改められた他、プレイルームからツリーのオブジェが撤去され、代わりにソファや機関室、運転台を模した遊具が設置された。この「Pokemon with you トレイン」は、2012年12月に営業運転を開始し、通常は大船渡線一ノ関〜気仙沼間 で臨時快速列車として運行されているが、時折東北地方の各線で出張運転が行われる他、2013年以降には常磐線や総武本線でも営業運転を行い、通常運転では乗り入れることのない関東地方への入線も果たしている。

 2023,07,16 折 壁


■Variation
 キハ100-3はプレイルームで、他の車内に比べて二段高くカーペット敷きになっている。そこにソファや多数のピカチュウのぬいぐるみが設置され、中央にはねそべりピカチュウのぬいぐるみも置かれている。一ノ関方の先頭部には運転台を模した遊具とSLの機関室を模した遊具が置かれ、後者はボールプールも兼用となっている。窓下の壁面にはロングシートの背ずり部分を改造したクッションが取り付けられており、万一の転倒時等の安全性が配慮されている。なお、プレイルーム部分は土足では入れず靴を脱いで入る仕様となっている他、始終着駅付近では閉鎖される。

 2023,07,16 千 厩
 登場時の「Pokemon with you トレイン」。青空と草原を背景に、2012年までに登場していた所謂「第五世代」までのポケモンが描かれている。キハ100-1側の室内のレイアウトは現在とほぼ変わらないが、当初はピカチュウに焦点をあてているわけではないため、背ずりや壁面など、多数のポケモンが描かれ全体的にカラフルな内装となっていた。

 2014,05,05 気仙沼
 登場当初の「Pokemon with you トレイン」のうち、キハ100-3はプレイルームとなっており、この点は現在と変わらないが、当時は「森の中」をイメージし、木を模したオブジェ等が設置されていた。当時はカビゴンやホエルコ等の大型ぬいぐるみが設置されていたが、リニューアル後は全てピカチュウに置き換えられている。

 2014,05,05 一ノ関運輸区
2023/07/17