811系1500番台(リニューアル車)
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811系:0番台・1500番台(リニューアル車)
 製造から30年近く経過した811系に全面的なリニューアルを施工したもので、既存車両との識別のために番台分けされている。このリニューアルに際しては、デザインの監修を水戸岡鋭治氏が担当しており、「Old is New 〜伝統と革新の電車〜」というコンセプトによりリニューアルされている。外装はそれまでの811系のデザインを踏襲しつつ側面の帯を全て青色に統一し、ロゴマークも新しいものに変わった。行き先表示器は305系と同様フルカラーLEDのものに、集電装置はシングルアームパンタグラフに改められている。制御方式はそれまでのサイリスタ位相制御方式から、最新のSiC-VVVFインバーターを用いたCI制御方式に改められ、これにより制動も発電ブレーキから回生ブレーキに変更された。なお、制動そのものは元々電気指令式ブレーキのため、リニューアル前の車両とも引き続き併結が可能となっている。車内はそれまでの転換クロスシートから一転してオールロングシートとなり、扉付近には風よけを兼ねた大型の袖仕切りが設置された。座席モケットは普通席は青系、優先席は赤系で、織物をイメージした柄が入れられた。車内照明は全てLED化された他、車内案内表示器(813系に似たLED式のもの)やドア開閉ランプの新設、トイレの洋式化及びトイレ向かい側への車いすスペースの設置などが行われた。なお、リニューアルを機に側窓はスモークガラスが導入されており、これに伴いカーテンは撤去されている。このリニューアル車は2017年4月に第1陣が出場・営業運転を開始している。今後、2024年までに全ての811系に対してリニューアルを施工する予定となっているが、車両によってはリニューアルに合わせて営業列車検測装置が取り付けられており、該当車両は車号に更に6000が追加されるなど、付番方法が複雑になっている。

 2019,03,10 基 山


■Variation
 営業列車検測装置が取り付けられた811系は、基本的に原番号に6000番台が追加されている。同装置は基本的に両端の制御車に取り付けられているが、中には中間車にも取り付けられる場合があり、その際は原番号に8000が追加される車両もあるなど、付番方法は複雑になっている。

 2018,12,31 吉 塚