8000系
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 試作車が1992年、量産車が翌年登場。1993年の新居浜〜伊予北条間の電化完成に伴い、予讃線は高松から伊予市までが完全に電化される事となった。それに伴い、特急「しおかぜ」「いしづち」の大半を電車化することになり、同特急列車へ投入するべく開発された車両が8000系である。車体は軽量ステンレス製であり、分割・併合運転も行われることから先頭車には非貫通型・貫通型の双方が存在しこの点は先に登場していた2000系気動車に類似しているが、とりわけ非貫通型の先頭車はよりシャープな流線形となり、スピード感を醸し出している。カーブの多い四国各線で高速運転を行う事から2000系同様制御式振り子装置を採用しており、架線追従装置も搭載している。車内は普通車のシートピッチが980o、グリーン車が1160mmとなっており、車内案内表示器等も取り付けられている。尚、ドアは2扉かつプラグドアとなっており、この点は2000系に準じた設計となっている。8000系は先行し1992年にて3両が試作され、観音寺〜新居浜間の電化開業に合わせ特急「しおかぜ」「いしづち」で営業運転を開始した。尚、営業運転に先立ち湖西線で高速試運転も行われている。また試作車は更なる高速運転の可能性からレールブレーキを搭載し、150km/h超の高速運転にも臨んだが、営業運転での最高速度は130km/hとなり、試作車のレールブレーキは後に撤去されている。量産車は1993年3月の新居浜〜伊予北条間電化開業から営業運転を開始し、1997年までに48両が製造されてJR四国のフラッグシップとなった。尚、登場当時から組成方法は変わっており、現在は5連を組む基本編成と3連(後に2連に減車対応)を組む付属編成に統一されている。2004年からはリニューアル化改造が順次施行されており、指定席・グリーン席の改座やデッキ・サニタリースペースの改良等大規模な更新がなされている。現在は全車リニューアルが完了しており、引き続き四国特急列車のフラッグシップとしての活躍が続く。なお、試作車3両については2018年3月末を以て除籍されており、8000系初の廃車となっている。

 2005,08,09 伊予西条★


■Variation
 リニューアルされた基本編成の先頭車前面は赤いラインが配され、前扉付近も赤くなっている。後部はオレンジ色になっているが、オレンジ色に塗られた号車は指定席を表している。

 2005,08,09 伊予西条★
 貫通扉のある先頭車は青いラインが配され、扉付近も青くなっている。青色に塗られた号車は自由席を表しており、全体的に改座された指定席に比べると更新度合いは低い。

 2015,05,03 高 松
 登場時のラインを纏う8000系。2006年までに全車両がリニューアルされているので現在ではこの姿を見る事は出来ない。

 2005,08,09 伊予西条★
 台湾鉄路管理局との姉妹協定1周年を記念し、台鉄のEMU800と同様の塗装に塗り替えられたS6編成。台湾でも逆にEMU800に8000系に類似した塗装を施した編成が存在した。

 2017,05,03 多度津
 2016年よりアンパンマン列車となったS3・L3編成。特急「しおかぜ」の全列車が電車化したことによるもので、それまで2000系が纏っていたアンパンマンラッピングを引き継いだものである。ただし2000系のものとはデザインが大きく異なり、瀬戸大橋トロッコに近い虹を基調としたラッピングになっている。

 2018,11,24 松 山
2019/08/31