キハ40系指宿のたまて箱
トップページ鉄道写真図鑑JRジョイフルトレイン>キハ40系指宿のたまて箱
 2011年の九州新幹線全通にあわせ、従来指宿枕崎線を運行していた観光快速「なのはなDX」に変わる新たな観D&S列車としてキハ40系列に改造を施したものである。他のD&S列車と同じくドーンデザイン研究所によりデザインされている。本列車は列車名のとおり「たまて箱」をテーマとしているが、これは薩摩半島南端部に伝わる浦島太郎伝説に因んだもので、指宿市内にあることから同地へのアクセスを兼ねてこのテーマとなっている。外装は玉手箱の開封前後をイメージして車体の海側を白、山側を黒とし、前面も貫通扉の中間を境に白と黒に分かれたきわめて独特な塗装となり、そこにレタリングが施されたものとなっている。線路等級の比較的低い指宿枕崎線で観光特急を走らせるにあたり、比較的低コストに振動の低減を図るために、鉄道総合記述研究所が開発した可変減衰上下動ダンパによる制振システムを鉄道車両で初めて採用している。これは台車の枕バネの部分に油圧ダンパを取り付け、別途設置した加速度センサーにより車両の振動を感知することで振動を制御し、走行時に生じる上下動を低減するものである。なお、台車自体は種車のコイルバネ台車をそのまま活用している。車内は車両により異なっており、指宿方の1号車は2+2人掛けのリクライニングシートの他、海側を向いた1人掛けのカウンターシートや本棚に囲まれたソファ、乗務員室背後に4人掛けのコンパートメントシートをそれぞれ備える。車端部にはサービスカウンター、車椅子対応トイレ、ディスプレイとテーブルを備えた車椅子スペースがそれぞれ設けられている。内装には南九州産の杉を加工した難燃木材を用いている。鹿児島中央方の2号車は海側が全て窓を向いたカウンター席となっている他、山側は2人掛けのリクライニングシートないしソファーシートとなっている。乗務員室背後はフリースペースとなっており、ソファーシートの他キッズチェアやベビーサークルを備えている。こちらはチーク材を用いており、色調が1号車とは異なっている。増結・予備車のキハ140形はリクライニングシートを基調とし、中央の大型窓部分にカウンター席とソファーシートを備えたものとなっており、この中央部分はフリースペースとなっている。こちらは元々「はやとの風」用であったため、車内照明は白熱灯調となっており、他2両とは印象が異なっている。いずれの車両も「玉手箱」をイメージして扉の開閉時にはスモークが出る演出がなされ、本車を特徴づける要素となっている。このスモークは床下に設置した水タンクの水を圧縮して噴出している。「指宿のたまて箱」は2011年3月の九州新幹線全通時から営業運転を開始した。専ら鹿児島中央〜指宿間で1日3往復しており、当初は途中喜入にも停車したが、2024年のダイヤ改正以降はノンストップ扱いとなっている。

 2014,08,02 指 宿


■Variation
 増結車両と言う扱いのキハ140-2066。従来「はやとの風」に用いられていた車両で、中央の側窓が天地双方に拡大されている。転用に際してキハ47形と同様の改造が施されている。土休日は本車を加えた3連で運用されるが、単行で使用される利点を活かし、稀に団体臨時運用にも用いられる。

 2014,08,02 指 宿
 キハ140形の海側。本車に限らず「指宿のたまて箱」の車両は全て海側が白色に塗装されており、山側とは大きく印象が異なる。

 2014,08,02 指 宿
2025/01/21