1200形
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 1990年代以降、徳島地区では国鉄型気動車と1000形気動車が併用して使用されていたが、制動方式の差異などで、双方は併結しての運用ができなかった。2006年以降は新鋭気動車の1500形が投入されたが、連結器の相違等で1000形と1500形も併結運転は行えなかった。この状況では運用に難が生じることから、1500形と共通で運用に就けるよう、1000形に1500形への併結対応工事を施工することとなった。この改造により改番が生じ(原番号+200)、改造された車両は形式も1200形と改められることになった。1000形時代と比べた際の大きな変更点の一つは連結器で、元々密着自動連結器であったものが、電気連結器を併設した密着連結器へと換装されている。これにより1200形のみならず1500形との併結も行えるようになった。未改造車との識別のため、配色も1500形に準じたエメラルドグリーン系のものへと改められており、前面には車番が大きく書かれている。車内のレイアウトは基本的に種車に準じているが、改造に合わせ車椅子対応の大型洋式トイレが増設された。更に乗降扉には押しボタンが新設され、半自動時のドア開閉がそれまでの手動から押しボタンを用いるようになった(なお、トイレ増設・押しボタンの新設は、2007年以降従来の1000形にも施工が開始されている)。走行機器類には手は加えられておらず、台車やエンジンも従来通りとなっている。1200形はまず2006年に1両が登場し、以降2008年までに18両が改造されている。高徳線や牟岐線を中心に、徳島地区における主力車両の一翼として引き続き活躍が続いている。元々1000形はステップレス構造となっているが、ホームの嵩上げが必要であることもあり運用できる区間が限られていた。しかし徳島地区においては2010年に牟岐線、2011年に鳴門線全駅での嵩上げ工事が完了しているため、入線線区の制限はなくなっている。なお、配置地区の違いもあり、改造種車は1992年製の車両以降のグループに限られている。

 2013,12,29 池 谷


2017/05/13