3100系
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 1997年登場。同年11月のダイヤ改正で日生エクスプレスが運転を開始すると同時に線内運用が増加するため、その増発対応用に導入された車両である。元は1965年に製造された阪急3100系で、箕面線で使用されていた4連1本が譲渡された。譲渡に際しては、それまでの車両が前面の原型を比較的維持しながら改造されていたのに対し、こちらは大規模に改造されている。尾灯はLED灯となり窓下に移設された他、その周囲にステンレスの飾り帯が取り付けられた。また、貫通扉も換装され、窓が大型化している。他車同様電動方向幕も設置されたが、1700系以前の車両に比べて大型のものが採用された。種車同様車内はロングシートのままだが、オフホワイト地の化粧板に青色のモケットが採用されており、阪急の車両と同じく木目調にオリーブグリーンのモケットを採用している車両中心の能勢電鉄の車両としては異色の色合いとなっている。更に吊り革が三角形のものに変えられ、天井にはローリーファンを設置。袖仕切りは阪急8000系と同形状となった他、能勢電鉄では初めて車いすスペースが導入されるなど、種々の変更点がある。なお、導入時点でワンマン運転が開始されていたこともあり、当初よりワンマン運転にも対応している。導入時はアイボリー地に扉付近がオレンジ色に塗装されたもので、この塗装で導入された車両は3100系が唯一である。前述のとおり1997年11月に営業運転を開始した3100系だが、増発用を目的としていたことから以降の増備はなく、終始1本のみの陣容となっていた。なお、塗装は2003年以降マルーン一色となっている他、前照灯のLED化やスカートの追設等の後天的な改造も施された。阪急線から3100系が全廃となってからも活躍を続けたが、2021年4月に営業運転を離脱することとなり、その後廃車されたことで形式消滅となった。

 2014,09,15 平 野
2023/02/26