D80形
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 元々は1966年に日本車輌で製造された雄別鉄道YD1301号機で、同鉄道の廃止に伴い1970年に釧路開発埠頭に譲渡され同社のKD1301号機として活躍した後、更に1999年の同鉄道廃止を受けてD101形等の置き換えを目的に車両譲渡を受けたものである。全長13.6m、センターキャブ方式の55t機で、雄別鉄道では唯一のディーゼル機関車であった。車体は当時製造されていた国鉄DD13形に酷似し、釧路開発埠頭時代までは塗装もねずみ色とバーミリオンを基調に白帯を配したDD13形と同じものが採用されていた。エンジンもDD13形後期型と同じものを採用していたが、、減速機の歯車比はDD13形よりも大きく設定されている。釧路臨港鉄道からは2000年に譲受し、翌年より使用を開始した。太平洋石炭販売輸送への譲渡に際しては塗装が青を基調に白帯が巻かれたものとなり、更に前面はV字状の模様が入れられた。またファン上部に防護板、ラジエーター部分に樋が取り付けられており、国鉄色を纏っていたそれまでとは大きく異なる外観となった。また、他の機関車同様両端に電気連結器を設置し、セキ6000形のシャトルトレイン牽引に対応した。主力車の一翼として活躍を続ける同車は複数事業者に跨って使用された車両ではあるが、その全てが非常に近接しており、その点は他ではあまり見られない特徴といえる。2019年の路線廃止まで主力機の一翼として活躍し、その後は譲渡計画があったことから旧春採駅構内で留置されていたが、2022年に解体されている。

 2014,06,29 春 採


2023/02/28