キハ40形
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 2016年3月の道南いさりび鉄道への経営移管に際し、JR北海道より譲渡を受けたものである。同社に在籍していたキハ40形のうち、エンジン換装等の延命更新がなされた1700番台9両が譲渡された。JR時代に更新工事を施工されていることもあり、大半の車両が内外装を含めほぼ無改造となっているが、会社銘板のみ全車とも「道南いさり火鉄道」と表記されたものに変わっている。この銘板は全て紺色に塗装されており、外観上のアクセントとなっているともいえる。2両のみ塗装が紺色を基調としたものに大幅に改められており、地域情報発信列車「ながまれ号」という愛称がついた。「ながまれ号」は外装の変更のみならず、車内もモケットの張り替えやヘッドレストの設置、座席間には道南杉を用いた大型テーブルを設ける等の簡易改造がなされている。ただしヘッドレストやテーブルは着脱可能となっており、通常の運用に用いられる際は外される。「ながまれ号」となった2両を含め、経営移管当初から9両全てが運用を開始しており、1両〜3両の編成を組み運用に就いている。なお、2016年7月より「ながまれ号」以外の車両も塗装変更が始まっており、2019年までに全ての車両で塗装が変更されている。大半の車両は独自塗装となっているが、1両はキハ56形に準じた国鉄急行色、1両はキハ40形の標準塗装であるタラコ色一色、所謂「首都圏色」となっている。

 2016,05,05 五稜郭


■Variation
 キハ40-1793号車とキハ40-1799号車の2両は地域情報発信列車「ながまれ号」となり、外装は沿線の夜をイメージした紺色をベースに、車体下部に「函館山のシルエット」「函館市の街並み」「津軽海峡にきらめく漁火」、上部に「スターダスト」をモチーフにしたイラストが描かれている。この「ながまれ」は、「ゆっくりして」「のんびりして」という意味の道南の方言ということである。平常時は他社と共通で運用されており、3連を組んだ際に中間に組み込まれることもあるが、観光列車として用いられる場合は限定使用される。同車両を用いた観光列車プランは日本旅行がプロデュースしており、「ながまれ海峡号」という愛称がつけられた。日本旅行の旅行商品「赤い風船」で取り扱われており、同列車の車内や道中では地元産の食材を多用した料理やスイーツ等を味わうことができる。

 2016,05,05 函 館
 元々「ながまれ号」以外はJR北海道色を纏っていたキハ40形だが、2016年以降、検査ごとに車両の塗り替えが進み、国鉄色に復元された車両や道南いさりび鉄道の独自塗装に塗り替えられた車両が現れた。最初に塗り替えられたキハ40-1814は、山吹色をベースに青帯を巻いた姿となっている。

 2022,09,16 函 館
 2018年に所謂「首都圏色」に塗装変更されたキハ40-1807。白Hゴムもあいまって、国鉄時代に近い姿となっている。

 2022,09,16 五稜郭
 「ながまれ号」の1両であるキハ40-1799。2022年の検査出場に際し水玉模様やイラストが省略され、紺地に銀帯のみというシンプルなデザインになった。なお、函館運輸区に所属しているJR北海道のキハ40形同様、近年は尾灯のクリアテール化が進んでいる。

 2022,09,16 五稜郭
2022/09/30