7000系
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 7000系は開業時以来使用されていた6000系及びその増備車である1000系の置き換えを目的に製造された車両で、2019年に登場した。アストラムラインでは1000系以来実に20年ぶりの新形式車両である。本車は全車とも三菱重工エンジニアリングで製造されており、同社が手掛けるダブルスキンアルミ製車体である「Al-Fine」を採用しており、同じ鋼体を採用している埼玉新都市交通の2020系等に近い車体構造となっている。車体デザインは6000系と同じくGKデザイン総研広島が手掛けており、「継承と進化」を車両コンセプトとしているため、一目でアストラムラインの車両とわかるアイデンティティや先代6000系の特徴を継承している。このため外装はクロムイエローを基調に黒、白と織り込んだデザインとなっており、6000系からの外観的な特徴を引き継いでいる。前照灯は排障器部分、尾灯は両端の下部に設けられており、いずれの灯具もLED灯が採用されている。更に本形式では広島高速交通のシンボルマーク(16個のクロムイエローの円の並び)を標識灯に活用するという他の車両には見られない特徴を有し、進行方向時にオレンジ色に点灯するようになっている。制御方式はIGBT-VVVFインバーター制御方式が採用されているが、静止型インバーターの素子はハイブリッドSiCが採用されている。また、台車は三菱重工業の手掛ける「T-smover」という技術が採用されており、軽量化及び高耐久性、揺れの低減及び乗り心地の向上がそれぞれ図られている。車内はオールロングシートとなっており、座席にはハイバックシート「G-Fit」が採用されている。内装は白を基調としつつ妻面や座席回りなどに黒色を取り入れることでモノトーン基調ながらメリハリのある色合いとなっている。内装でも随所にシンボルマークがかたどられており、中央部分の床の模様となっている他、フリースペース部分の窓も16点の丸で構成されている。フリースペースは各車に設置されているが、運転室後部を除いて介助者用の折り畳み座席が設置されている。車内案内表示器は液晶表示となり、ドア開閉ランプとともに各扉の鴨居部に設置されている。7000系は2020年3月から営業運転を開始しており、以降増備が続いている。現時点では2025年までに6連24本が増備される予定で、その時点までに既存車両を一掃する予定になっている。

 2024,02,26 古 市


2024/02/29