9300系
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 2001年登場。老朽化した3000系の置き換え用に製造された急行用車両である。車体は普通車両の主力車両である5500系に準じた普通鋼製となっており、塗装も5500系の塗装パターンをベースに新色である「プレストオレンジ」を基調とした新しいものとなったが、その塗装が読売ジャイアンツを連想させる事から「ジャビットカラー」と揶揄されることもある。前面は、灯具配置は5500系に合わせられているが、袖部分に切り欠きを入れた点が5500系と異なっており、これによって急行用車両に相応しいスピード感を表現している。車両性能は先代の急行用車両である9000系に準じているが、こちらは阪神においては初めてIGBT-VVVFインバーター制御方式が採用されている。客室面では1954年に製造された3011形以来久々にセミクロスシートが採用されており、直通特急などの長距離運用にも対応した形になっているが、全車両がセミクロスシートではなく先頭車は9000系に準じたロングシートとなっておりラッシュ時にも対応した設計になっている。9300系は2002年までに6連3本が製造されており、同数残っていた3000系を全て置き換えている。尚、その後は阪神なんば線の延伸開業及び近鉄線への相互直通運転を見据えた1000系が増備されることになり、これ以降9300系は製造されていない。営業運転開始後は当初の計画通り直通特急をメインに使用されており、急行用車両のエースとして活躍している。尚、同車は近鉄線への乗り入れ対応工事は施行されておらず、なんば線・近鉄線に乗り入れることはない。

 2008,03,13 野 田