DE10形
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 DE10形のうち特に501号機は、それまで使用されていたロッド駆動式のDD401号機(1954年製)を置き換える目的で、1990年に国鉄清算事業団よりDE10形を譲り受けたものである。2021年まで在籍していたこの501号機は、国鉄時代の車番はDE10-148であったが、西濃鉄道譲渡時に改番されている。同機は1969年の落成後、美濃太田→稲沢と配置され、終始東海地区で活躍した車両であった。0番台の1両であるため蒸気暖房装置が取り付けれており、機関出力は1250PSであった。更に元々暖地型ではあるが、比較的沿線が寒冷になる高山本線等での使用を考慮してホイッスルカバーを備えており、国鉄時代にはスノープラウもつけられていた。国鉄時代より西濃鉄道譲渡後に至るまで国鉄色を堅持していた他、窓抑えのゴムも当時と同じ白Hゴムを使用していた。DE10形入線後も西濃鉄道の貨物輸送はDD40形(DD402・DD403)が主体で、DE10形は検査時の予備機としての位置づけが強いが、DE10形0番台で稼働する最後の1両でもあり、前述したディテールも相まって非常に貴重な存在といえた。なお、西濃鉄道のDE10形には本来の500番台を譲受した502号機が短期間在籍したことがあったが、こちらは1992年になり、早々に樽見鉄道に譲渡されている。501号機は2021年に廃車解体され、一旦可動状態のDE10形は消滅したが、2020年に秋田臨海鉄道からDE10形を1両譲受しており、2022年8月から運用入りしている。

 2015,09,23 美濃赤坂〜乙女坂



2023/02/26