DB10形
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 2009年に運行を開始した平成筑豊鉄道の門司港レトロ観光線にて、トロッコ列車の牽引を担っている機関車がDB10形である。元々はF6形10t式貨物移動機で、国鉄及び水資源開発公団にて使用された後、余剰となっていた車両を南阿蘇鉄道が購入、車籍を追加して「DB10形」という形式を付けたものである。南阿蘇鉄道への譲渡時に、総括制御方式への対応や、車輪経を拡大したことにより最高速度を従来の15km/hから25km/hへと引き上げる等大掛かりな改造が施されている。南阿蘇鉄道では2両の陣容で、トロッコ列車「ゆうすげ号」として、国鉄の貨車を改造した客車と共に使用され、およそ20年にも渡って同線のフラッグシップとして活躍した。南阿蘇鉄道では2007年に客車のリニューアルと併せてより出力のある新型機関車DB16形へと置き換えることとなり、DB10形は2007年に南阿蘇鉄道を廃車となった。その後北九州市にある休止中の貨物線を平成筑豊鉄道・北九州市が運営する観光鉄道として復活させることに伴い、列車牽引機として南阿蘇鉄道を追われた同機に白羽の矢が立ち、島原鉄道で廃車となった客車とあわせ、同線のトロッコ列車として充当することとなった。南阿蘇鉄道時代は茶色に塗られていた塗装は、オリエント急行をイメージしたという青基調のものに改められ、「潮風号」という愛称が付けられて装いを新たに2009年4月より門司港レトロ観光線での営業運転を開始した。前述の通り同機は最高速度25km/hであるが、現在の営業運転では最高速度は15km/hに抑えられている。尚、客車を含め門司港レトロ観光線の車両は車籍が平成筑豊鉄道にあるため、全般検査等の大掛かりな検査は金田まで陸送の上で行われている。

 2013,03,20 九州鉄道記念館〜出光美術館