300形
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 1989年の平成筑豊鉄道開業時より使用されていた車両の一つ。開業時に用意された車両はいずれも富士重工製のLE-DCであり、100形・200形・300形と形式が分けられていた。このうち300形は全長18m級のLE-DCであり、車内がロングシートとなっている(因みに100形は全長16m級のセミクロスシート、200形は全長18m級のセミクロスシート車だが、その形態は100形の台車が異なる点を除いて300形とほとんど変化がない。また、いずれの車両にもトイレは設置されていない)。同時期に製造されていた他のLE-DC車よりも貫通扉の窓が大型となっているのが特徴であり、側扉が折り戸となっており、側窓がLE-CarUのように引き違い窓が採用されている等、鉄道車両の寸法に合わせているLE-DCとしてはバスに近い形態となっているのも珍しい。車体色はアイボリーがベースとなっており、下部に濃淡オレンジのライン、上部に細いライトブルーのラインが配されている。300形は当初2両の陣容であったが、1991年にさらに2両が増備され、300形としては4両の陣容となった。この他100形が9両、200形が3両の陣容であり、長らくの間これら16両が平成筑豊鉄道の主力車両として使用され続けた。2007年3月から400形及び500形の導入によって廃車が発生し、2010年までに全ての車両が置き換えられて運用を退いている。廃車後は一部の車両がミャンマーに譲渡された他、304号車が動態を維持したまま金田駅構内に保存されている。

 2019,03,10 金 田