AR100形
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 1986年の国鉄甘木線転換に際して製造された甘木鉄道の初代車両である。同時期に導入された長良川鉄道のナガラ1形等に類似している、前面に大型1枚ガラスを備えた非貫通構造のLE-CarUであり、全長は15.5mとなっている。尚、甘木鉄道では全列車が通し運転となるため、前面窓右下部に行き先表示板を設けた代わりに行き先表示器は備えられていない。塗装はアイボリーをベースにピンクとエメラルドグリーンの帯を配したものとなり、これが甘木鉄道の標準塗装となっている。エンジンの出力は230PSと同時期のLE-CarUと同等であるが、こちらは沿線が平坦で勾配がさほどないため、抑速ブレーキは備えられていない。車内は中央にボックスシートを備えたセミクロスシートとなっており、短距離を走行する路線ゆえ、トイレは設置されていない。当初4両が製造されたが、ラッシュ時に予備車が存在しなくなることから1987年・1989年に各1両が増備され、総計6両の陣容となった。この時点でラッシュ時には3連での運用も始まり、輸送力は増強している。開業から四半世紀以上に渡って主力車両として活躍してきたものの軽量車体のレールバス故に老朽化は早く、2001年よりAR300形・AR400形への置き換えが始まり、2006年に全車運用を退いている。引退後は最終増備のAR106号車がミャンマーに譲渡された他、AR104号車が朝倉市内の生い立つ保育園に静態保存されている。

 2013,03,19 生い立つ保育園前