ユ100形
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 ユ100形は国鉄を廃車となった有蓋貨車ワム80000形の1両を種車に、開放式のトロッコ客車として改造を施した車両であり、1985年に登場した。形式の「ユ」は遊覧客車の頭文字からとられたもので、同年に放送されたNHKの連続テレビ小説「澪つくし」の舞台が銚子であったことに因んで、「澪つくし号」という愛称が付けられている。改造に際しては妻板・側板を完全撤去の上で新たに車高の半分程度の妻板・側板を設け、車内には新たに40人分のベンチシートと固定式テーブルが設置された。また床下に5tもの死重を搭載することによって重心を下げ、乗り心地の向上が図られている。尚、外装は波をモチーフにした青系のものとなっている。営業運転開始以来、ユ100形はは定期列車の後ろに連結されており、主に4月〜10月の週末を中心に使用された。同車はテールライトは装備しているが総括制御の行える車両ではないことから、折り返しの際は外川駅では機回し線が活用されていた他、銚子駅では機回し線がないことから仲ノ町〜銚子間で電車によるプッシュプル運転が行われていた。同車は2007年の運転を最後に運用を外れており、外川駅や笠上黒生駅に留置された後、2012年に廃車となった。廃車後も笠上黒生駅構内に留置されている。

 2013,08,03 笠上黒生