0形
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 2012年登場。開業時より使用され老朽化の進んできた1000形初期車の置き換え用に製造された車両であり、開業以来初となる新型車両である。アーバンフライヤーという愛称を持ち、設計段階より「UFO」と称されていた(Urban Flyer 0-type)。車両デザイン検討委員会での検討を元に設計されたその車体は「空」及び「月星紋(千葉に縁の深い千葉氏の伝承にまつわる)」を内外装のコンセプトとしており、前面ガラスは縦長の大型のものを採用し、更に前面を黒一色、側面を黒と青でまとめることにより、1000形よりも洗練されたデザインとなった。このデザインが評価され、2012年にグッドデザイン賞を受賞している。制御方式には千葉都市モノレールで初めてVVVFインバーター制御方式・回生制動が採用されており省エネに優れるほか、運転取扱の向上を目的に定速運転制御も導入されている。車内も化粧板・側扉及び天井は白、床及びモケットが黒・オレンジ、天井の隅の部分は紺色と色がはっきり分かれており、1000形とは全く異なる印象を与えるものになっている。座席はロングシートであるが、セパレートタイプのハイバックシートとなっており、掛け心地が格段に向上している。更に扉鴨居部へのLED式車内案内表示器やドアチャイムも設けられており、総じてサービスの向上が図られている。尚、0形の設計コンセプトの一つに「空中散歩」というものがあり、側扉にはガラスが1扉につき2か所つけられて下方向への展望が考慮されている他、乗務員室や妻面等は大型ガラスの採用で透明感を醸し出し、更に乗務員室中央部の床は当初設計通りガラス化されており、そこから下が覗きこめるようになり「空中散歩」のコンセプトを反映している。先んじて2連2本が製造されて2012年7月より営業運転を開始しているが、今後は1000形1次車と同じ2連8本の増備が計画されており、1000形に混じり主力車両として台頭しつつある。因みに置き換えの対象となっている1000形1次車は4両連結運転には対応していなかったことから、こちらも4両運転用の電気連結器は装備していない。2014年までに2連4本が製造された時点で増備は中断していたが、2019年には行き先表示器をフルカラーLED化し、車内防犯カメラを新規に搭載し、更に車内案内表示器をLCDとしたマイナーチェンジ車両が2本導入された。更に増備が続き2020年の時点では8本の陣容となっているが、1000形置き換えに向けた今後の増備も計画されている。

 2012,10,20 千葉みなと


■Variation
 「駅メモ」の全面ラッピングが施された第1編成。近年は1000形のみならず0形にも全面ラッピングが施されることも多い。

 2020,03,01 都 賀
 0形はしばらく2連4本の体制が続いたが、2019年に5年ぶりに増備車が製造された。増備車はマイナーチェンジが施されており、行き先表示器はフルカラーLEDとなった。車内では液晶表示器や防犯カメラが新設された他、車内照明が全てLED化され、座席もローバックシート(近年の三菱製新交通システム車両で多く採用されているG-Fit)に改められるなどしている。

 2020,03,01 千葉みなと

2021/01/29