AN8900形
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 1989年登場。同年4月1日に比立内〜松葉間が延伸開業したことにより全線開通した秋田内陸縦貫鉄道では、それにあわせて有料急行を運行することとなった。同列車に使用すべく新潟鐵工所にて製造された車両がAN8900形であり、形式の「8900」は製造年に由来している。全5両が製造されたうち、AN8901〜AN8904の4両は当初より2両で1編成を組むことが想定されており、片運転台車両となっている。前面は非貫通構造で、大型窓を採用した流線型のデザインとすることで、眺望性の向上が図られている(同系車はのと鉄道や高千穂鉄道にも在籍した)。車内は転換クロスシートを主体としているが、車両中央部にはサロンスペースが設けられており、コの字型にソファとテーブルが配置されている箇所がある。また、側窓に固定式の大型窓が採用され、遮光幕が横引きカーテンとなった他、窓間には間接照明も設けられる等、総じて優等列車への充当にふさわしい内装となっている。また、団体運用を考慮し、売店スペースやAV装置、モニタ装置も設置されている。一方のAN8905は、予備車・増結車両としての位置付けが強く、AN8800形に準じた形の両運転台車両となっている。急行用車両であるため車内は転換クロスシートで窓も固定式となっており、AV装置も設けられているものの、サロンスペースや売店スペースは設けられていない。5両とも急行「もりよし」を中心に、長年に渡り秋田内陸縦貫線のフラッグシップとして活躍した。しかし2012年のダイヤ改正で急行運用もAN8800形が担うようになったことで定期運用から離脱しており、その後3両が廃車となっている。現在は多客シーズンの臨時列車や団臨運用が主体となっているが、春と秋を中心にJR線に乗り入れ秋田や弘前、果ては青森にも足を延ばすことがある。このJR線直通列車はAN8900形が限定使用されており、引き続いてその存在感を示している。

 2013,09,16 阿仁合


■Variation
 AN8905号車のみ貫通扉が設けられており、どちらかといえばAN8800形に近いイメージを持つ。同車のみ両運転台となっており、検査時の予備車や車両増結用として使用された。同車のみ車内はほぼ転換クロスシートであり、サロンスペースや自販機は設けられていない。

 2013,09,16 阿仁合